アトリエには、昨今の子どもたちに求められがちな、競い合いや勝ち負けの中で得られる「自信」や、チームで達成する大きな喜びとエネルギーを体験することは、あまり多くありません。
しかしながら、様々な創作を通して『わたし』の関心事に気がついたり、見つめ、深めていくことができます。そして、それらを自分の手で表現することができるという静かな喜びがあり、それらの経験を積み重ねるうちに、小さくもしっかりとした自信が育まれる場所です。
そのようなアトリエで創作をするうちに『自分で考えること』と『表現すること』が楽しい習慣となり、心あたたかく、素敵な人柄を育んでいってもらえたらと願っています。
絵本作家の安野光雅さん と 彫刻家の佐藤忠良さん(絵本「おおきなかぶ」の絵を描いた方で、主宰こいち夫婦の大学の先生でもありました。)が作られた教科書『子どもの美術』の中に
このような言葉があります。
『この本を読む人へ』
図画工作の時間は、じょうずに絵をかいたり、ものを作ったりするのが、めあてではありません。
じょうずにかこうとするよりも、見たり考えたりしたことを、自分で感じたとおりに、かいたり作ったりすることが大切です。
しんけんに、絵をかき、ものを作り続けていると、じょうずになるだけでなく、人としての感じ方も、育ちます。このくり返しのなかで、自然の大きさがわかり、どんな人にならなければならないかが、わかってきます。
これがめあてです。』
これは今から40年以上前の教科書に載っていた言葉ではありますが、今の世の中においても変わらず、子どもたちの未来を考えるべき大切なメッセージなのではないでしょうか。
この言葉を 美術造形教室ぷらすあーと の指針とし、子ども達と共に表現を重ねていきたいと思います。
美術造形教室ぷらすあーと
こいち りょうじ こいちまり















